胆道閉鎖症と突き進むおかあのブログ

生後2ヶ月で難病と診断された私の今と今までの事

内視鏡的食道静脈硬化療法

内視鏡的食道静脈硬化療法。

入院生活で私が3度に渡って受けた処置です。

 

静脈瘤が破裂すると突然の大量の吐血や下血が起こり、ショック状態に陥って死亡することもあります。

この処置はそんな最悪の状態を防ぐための予防治療です。

 

食道静脈瘤の治療法としてはこの他に結紮術という静脈瘤を輪ゴムで縛る方法が有名で、静脈瘤が破裂してしまった後の緊急時の止血法としても使われますが、前者に比べて簡単な処置の代わりに再発率が高いというデメリットがあります。

 

ただ、瘤硬化療法は結紮術に比べて技術を必要とする為にやっている病院とやっていない病院がある様です。

 

さて、では本題。

硬化療法は、内視鏡で静脈瘤を確認しながら注射針を用いて静脈瘤に直接硬化剤を注入し血栓化させて固める方法です。

通常の胃カメラよりも苦しいとされていて鎮静剤が使われます。

時間としては20分ほど。

静脈瘤の状態を見ながら1度処置をした後は1週間ほど期間を開けて2~3回処置を繰り返します。

 

寝ている間に終わる処置と言われ、正にその通りでした。

通常通りの胃カメラの用意をして横になった後は鎮静剤であちらの世界へ行ってしまい、目が覚めたのは自分のベッドの上でした。

 

ただ、この一週間前に脾臓の手術をしていたのでその痛みが強すぎてそもそも処置台に横になるのがしんどいこと。

まだ上を向いてしか寝れない状態だったので痛くて勝手に涙が出てきました。

 

処置の後は食堂あたりに違和感がありました。

3回の処置で強い痛みはありませんでした。

初めは飲み込むのが痛いのですが3日程度で消えるくらいのものでした。

 

食事は翌日から流動食が出ます。

本格的な流動食は初めてでしたが、これがある意味衝撃的。

重湯と味噌汁は分かりますが、もう一種類謎のおかず味の液体か甘い液体が出てきます(抹茶ミルクみたいなの)。

おなかは減っているので拒絶する気持ちは起きませんでしたが、おかず味のあの液体、一体なんだったんだろう。

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朝ごはん。

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昼ごはん。何か激甘のジュースついてきた。

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夜ごはん。

りんごジュースがこんなに体に染みたのは初めてでした。

 

ここから一日毎に三分粥、五分粥、七分粥、全粥、普通食、と次の処置まで段階がアップしていきます。

 

三分粥になると流動食に比べて断然飲み込むのが痛くて手術を感じました。

そして上手く飲み込めるものと飲み込めないものがありました。

モソモソしてるから飲み込めないという訳でもなく(むね肉とかビスケットとか)、特定のものがつかえてしまってそれを1度飲み込んでしまうともうお食事終了、という感じでした。

 

私の場合はどんなに噛んでもカリフラワーと厚揚げがダメでした。

初めは1度つかえても少し経てば胃に落ちていくだろうとゆっくり食べ続けていたのですが、一向に胃に落ちる気配はなく、どんどん食道に溜まって息苦しくなり、終いにはしゃっくりが止まらなくなりただただ苦痛の30分が続きました。

 

だんだんと良くなってきた所でまた次の処置が続くので結局退院までそれは続き、最後の処置から2週間程で完全に食べ物がつかえなくなりました。

 

痛みが少ない分、食道静脈瘤硬化療法は私にとってはそんなに大変な処置ではありませんでした。

どちらかと言うとその間もずっも脾臓の痛みが強くてそれどころじゃない感はありました。

 

が、その後の直腸の静脈瘤硬化療法はびっくりするほど辛くて同じ様な処置でもここまで違うのかと思いました。

直腸の静脈瘤を見つける事自体が件数としては少ないなしく、受ける予定の方は少ないとは思いますが参考までにまたの機会に書こうと思います。

 

このタイミングで入院中に食道静脈瘤が破裂して亡くなった方のニュースを見ました。

予防治療ができるのは私はきっと運が良かったし、そのために定期的に健康診断を受けるのは大切な事だと思います。

特に会社なんかで定期的にやる機会がない方程、意識して受けに行くようにして欲しいと思います。

 

 

いろの